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大名美恵子ニュース712号、713号をお届けします!

2025年3月15日(土)

[ 新着情報 / お知らせ ]

    大名美恵子ニュース最新号お届けします



               大名ニュース712号     大名ニュース713号



3月議会一般質問から、東海第二原発に関するものをお届けします。
その他の質問も後日お届けします。

第5の質問は、東海第二原発の中央制御室内での火災発生を受けてです。  

 今回の火災は、重要な場所で発生させたものとして、原子力規制委員長も「深刻に受け止めている」と述べました。そして私は、原電の職員の作業で起きたこととして、これまで頻発させてきた火災とはまた違った、事業者の組織問題で重大さがあると感じています。

村長が発した火災防止に関する原電の組織風土を問う厳重注意への回答をどう捉えるのか疑問は大きく、事業者として敷地内工事の監視・監督も、また中央制御室内の作業方針や作業監督も不十分というほかないと受け止めています。

まず2点お聞きします。

1点は、今回の火災発生の報告についての受け止めについて。

 2点は、村は214日、原電に対し、「本件火災の直接的な発生原因を調査し確実な再発防止策を講じるとともに,体制を含めた背後要因・根本原因を分析し,さらなる安全管理を徹底するための措置の検討」を要請したとのことですが、この要請の内容、村の思いは、伝えるだけでなく、現実的な報告が得られると考えてのことか、以上、お聞きします。

 

 (答弁-村長)

まず,1点目については,昨日までの御質問にもお答えしておりますが,これまで防火に対する組織風土の問題にも触れ,組織的な取組や安全確保を求めてきたにも関わらず,今回の火災が発生したことは,「深刻」であると受け止めております。

2点目についてですが,今回は,「要請」として事業者に言い渡しております。これまでの「厳重注意」は,初日の飛田議員の代表質問への答弁でも申し上げたとおり,防火に対するものでしたが,今回の事案は施設全体として見たとき,安全管理上の課題であると捉えたため,その徹底を“要請した”ものであります。事業者においては,村からの要請を踏まえ,具体的な対策が示されるものと考えております。

 

(再質問)

 中央制御室内火災の受けとめについて、答弁が簡単すぎますので、5点にわたって少し詳細お聞きします。ただし、この質問は、24日、火災発生につながった作業を直接行った方、個人の責任を問うものではないということを前提としていますのでご理解ください。

1点は、この作業を行った職員は、原子炉運転経験のある方なのか、

2点は、今回の作業内容について事前にどの程度把握して臨んだのか、

3点は、実際の作業は、何に基づき、1人で行ったのか、どのような作業を行ったのか、

4点は、今回のシェアバルブの作動試験は、なぜ24日に行うとされたの か、

5点は、220日の立ち入り調査結果報告を読みますと、「シェアバルブの作動試験の工事要領書」は、当該ヒューズを大容量のものに交換することが読み取れる内容になっていなかった、他、今回の火災につながり得る肝心なことが書いてなかったということですが、この責任部署はどこなのか、また、工事要領書の記載内容や作業票の承認プロセスが適切だったか否かについて、原電はなぜ立入り調査の日、その場で答えられなかったと受け止めたか。以上、お聞きします。

 

(再答弁-村民生活部長)

1点目から3点目までの御質問は,「運転経験の有無」や,「作業内容の把握度」,「作業人数」などについてでございますが,村では,その詳細を把握してはおりません。一般的には,作業の実施に当たっては,必要な教育や度量認定,関係者間での打合せが行われると承知しておりますので,本件作業についても同様と考えております。

今回の火災が発生しました制御盤は,原子炉内の中性子測定器の校正に関連する機器が不具合を起こした際に,格納容器と隔離するため,火薬を用いて当該機器の配線を切断するカッターを備えた「シェアバルブ」と呼ばれる装置を作動させるためのものでございます。

3点目の御質問にも関連しますが,作動試験の手順としましては,中央制御室の制御盤内のヒューズを工場出荷時と同様に大容量のものに交換した上で,メーカーが作成した工事要領書や,当該要領書を踏まえて事業者が作成した作業票に基づいて実施されたことを,立入調査の際に確認しております。

次に,4点目の御質問につきましては,原子炉建屋内の工事に係る現場調査のため,シェアバルブを取り外すことが,また,取り外しのためには装置内の火薬を除去することが必要であったことから,合わせてこのタイミングで作動試験を実施したものと聞いております。

最後に,5点目の「工事要領書に係る責任」についての御質問でございますが,村としましても,議員の御質問にもございますとおり,今回の事案は,個人の責任を問うものではなく,企業としての作業手順の作成・確認や,その承認プロセスがどのようだったのかが重要であると認識しております。立入調査の際には,それらの点も確認中とのことでありましたので,事業者からの報告を待ちたいと考えております。

 

 (再々質問)

原電による第二報告がまだ出ていないことを受けて、再質問の1点から3点について詳細を把握していない、と今述べられたのかもしれませんが、立入りの日、村は住民の立場で少なくとも積極的に聞くことはしたのか答えてほしかったです。5点目の重要な点については原電が「確認中」とのこと、なぜ?なぜ?という疑問が収まりません。

中央制御室内での火災という重大問題であるにも拘らず、原電はほとんど調査しなければ答えられないという状況についてまったく理解に苦しみます。「回答はまとめて出しますのでお待ちください」なら、わからなくもないですが、「調査中」や「確認中」というのは、これで本当に原発事業者と言えるのでしょうか。住民理解のもと営業するという意思を持つ事業者とみることができるでしょうか。

最後に村長にお聞きしますが、その前に紹介したい件があります。

2月末に、今回は、無記名ですが東海第二現場作業員という方から告発文が私のもとに届きました。一部紹介しますと「令和7218日、日本原電東海第二(原子力)発電所内の三菱重工業の作業現場の溶接機でボヤが発生しました。本来ならすぐに消防や関係部署に報告し、正式な対応を執るべきところ、内内で処理して済ませる形になりました。」というものです。

すぐに党として原電に確認しましたが「そのような事実はない」との回答でした。どうしてそうなるのか、残念です。私は、防潮堤の不良工事に関する最初の告発者がおっしゃっていた「工事はやるんならきちんとやり、それができないのならやめるべきだ」との言葉が忘れられません。事故の発生事実と対応が公表できない、これほど危険なことはありません。

私は、事業者原電の「原子力発電所全般の安全管理能力と、原子炉運転に係る力量不足を」感じてやみません。村長は、この状況下、村民の安全安心を図るために、工事の完成を待たずとも「再稼働は中止」との意思を示すべき時であること提言いたします。 

質問は、今回の火災について村長の受け止めは「深刻」であるとのことですが、いったい何が深刻だと言われるのか、その点お聞きします。

 

(再々答弁-村長)

 私が深刻と申しましたのは,今回の事象が,中央制御室での操作を発端として発生したことにより,地域住民に対して心配や不安を招く結果となったことが問題であると考えてのことであります。

そのため,事業者に対しては,より徹底した「安全管理」への意識を求める必要があると判断し,今回の要請を行ったところであります。今後,確実かつ具体的な対策を講じ,「地域住民からの信頼」を回復することが重要であると考えております。

 

 (意見)

 行政からの厳重注意に対する回答を出しても火災を起こす事業者原電、今回の村からの要請に対する回答を出せるのか疑問です。そしてこのもとで住民の信頼を回復し得ること、相当困難なのではないでしょうか。  

村長は、事業者原電の原発稼働に係る資質を見極め、むしろ断念を求める、今その決断が求められる時であること再度申し述べ、私の一般質問を終わります。

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