2025年3月2日(日)
[ 新着情報 / お知らせ ]
2025年2月18日
日本原子力発電株式会社 社長 村 松 衛 様
東海第二発電所 所長 山口 嘉温 様
日本共産党茨城県委員会
委 員 長 上野 高志
茨城県議会議員 江尻 加那
東海村議会議員 大名美恵子
東海第二発電所中央制御室内制御盤における火災発生への抗議
及び再稼働中止・廃炉の決断を求める要請書
2月4日に発生した東海第二発電所中央制御室内制御盤の火災に対し、多くの県民が「原発の頭脳部とも言うべき中央制御室で一体何があったのか」、「制御盤での発火などあってはならない」など、大きな衝撃と不安に駆られています。たとえ運転停止中の原発であっても住民を巻き込む重大な事態が起こり得ることが改めて示されました。貴社のずさんな管理体制によって火災を起こし、住民に大きな不安を与えていることに強く抗議します。
2月12日に茨城県と東海村に提出された安全協定に基づく「事故・故障等発生報告書」では、制御盤内部回路に通電時間が過度であったことが原因である可能性が高いとしています。しかし、中央制御室における作業指示書の有無やその内容、フェールセーフ機能が作用したのかなどについて全く記述がなく、爆破弁(シェアバルブ)の作動試験に係る重要な点が報告されていません。
そもそも、原子力規制委員会は「新規制基準にもとづく安全対策をとっても、絶対の安全を保障するものではない」とし、重大事故は起こり得る前提で対策を求めています。東海第二原発では、再稼働をめざす対策工事の最中に火災や労災、施工不良が頻発し、そのたびに県や村から厳重注意を受け、原因究明と再発防止を行ったとしているにもかかわらず、なぜトラブルが繰り返されるのか根本的な解明がなされていません。安全管理体制に重大な瑕疵があると言わざるを得ず、原発を運転する資質が問われます。
東海第二原発は運転開始から46年余、東日本大震災で被災し、圧力容器の中性子脆化や交換されない難燃性ケーブルや古い機器が多数存在し、予測のつかない不具合や事故の危険性があります。よって貴社においては、東海第二原発を再稼働させず、廃炉の決断を行なうよう求めます。
なお、以下の点について確認したく速やかに回答いただけるようお願いします。
(1)再稼働をめざす作業工程の中でどのような位置づけの試験だったのか。
(2)爆破弁の作動試験は2009年に実施して以来2011年の制御盤更新時も含めこの間実施していなかった理由は何か。
(3)今回の火災は人為的ミスが原因としているが、詳しくはどのような試験方法なのか。適切な作業指示書はあったのか。
(4)当該制御盤や爆破弁の製造メーカーはどのように関わっていたのか。
(5)県や村だけでなく、住民や議会に直接説明する機会を設ける考えはないか。 以上