2024年6月20日(木)
[ 活動報告 / 村議会 ]
本村独自の30人学級について
(質問) 本村は、2010年度から「生きる力を育む学校教育の実践」として、小学校1年生の30人学級、2012年度からは2年生までの30人学級を実施しています。
埼玉県で行われた残業代未払いの裁判の状況から教師のブラックすぎる実態を調査したという「ジョブシフト」の「働く人のためのコラム」では、教員の仕事には「自主的」にやらされる残業が多すぎるとし、「テストの採点や通知表の作成、生活指導、保護者への対応」など、「本来業務に含まれない仕事も全てこなすことが、半ば強制されている」と紹介していますが、こうした状態も要因の一つとなってかと思われますが、日本教育新聞は「子どもたちの学びを支える教員不足は、特に小学校で深刻になっている」と取り上げています。
義務教育のスタートである小学校1、2年生の学校生活が重要なことは言うまでもありませんが、こうした状況下、本村の30人学級実施への影響は出ているのか、実情をまずお聞きします。
(教育長 答弁) 本村の30人学級の取組につきましては,平成22年度からその運用を開始し,学級数が増える学校に対して,村採用の教諭を配置してきましたが,近年の教員不足の影響により,令和5年度には,村採用教諭が2人必要なところ,1人しか確保できない状況でございました。
また,令和6年度の募集にあたっては,広報とうかい等による周知のほか,ハローワークでの募集や,近隣大学へのチラシ配布依頼も行ってまいりましたが,採用には至らず,少人数学級の実施を見送ることといたしました。
そのため,今年度については,少人数学級を実施する予定だった学校において,新たに低学年支援員を6人配置し,学習面や生活面などで,きめ細やかな指導や支援を行う体制を確保したところでございますが,本村としましては,村独自の30人学級を維持できるよう,引き続き教諭の確保に努めてまいりたいと考えております。
(再質問) 応募者が少ない中で、市町村独自の少人数学級を実施している場合、採用や財政面など大変なことと思います。特に小学校1.2年生での実施は、義務教育をスムーズにスタートさせる上で重要でむしろ不可欠と言えます。
東海教育プラン2025では、教育立村の再確認とともに、テーマ〝児童生徒一人ひとりの学びの成立〟の部分で、その1つに「質の高い教育の提供」として、「村独自に教諭を採用し、少人数学級編成を実施します」、とうたわれています。再質問の
1点は、今年度はやむを得ず低学年支援員を6人配置する体制をとったとのことですが、担任の先生から好評を得たという事を聞きました。日常の学校生活でどんな連携が行われたのか具体例をお聞かせください。
2点は、独自に10年余り実施してきた30人以下学級について、現在どう評価されているかお聞きします。
(教育長 再答弁) 1点目の担任の先生と低学年支援員との連携の具体例につきましては,担任が授業を進める中で,低学年支援員が躓(つまづ)きの見られる児童や集中力が切れている児童に声かけを行うほか,担任補助として,提出物の集約,授業準備や片付け,校外学習への引率などを行っております。
2点目の30人以下学級をどう評価しているかという点につきましては,児童の発言・発表の機会が増え,それにより児童の学習意欲の向上が見られたり,担任とのコミュニケーションが活発になることで,児童が自身のことを伝えやすくなるなど,一人一人に寄り添い,児童が安心して学習できる教育環境の実現につながっていたと認識しております。
(再々質問) 本来、国が教育関係予算を大きく増やし、担任を持っても安心して働けるよう環境整備を行うべきですが、現時点で全く期待できないもと、苦労はあると思いますが、本村の30人学級を制度として今後も継続することが求められていると考えます。見解をお聞きします。
(教育長 再々答弁) 少人数学級は村の重要な教育施策であることから,引き続き村採用教諭の確保に努め,少人数学級が継続できるよう努めてまいりたいと考えております。