活動報告

ご報告します‼ 12日、6月議会一般質問を行いました。

2024年6月13日(木)

[ 活動報告 / 村議会 ]

6月3日から20日までの会期で行われている東海村議会2024年第2回定例会
  ✿一般質問は、11日、12日、13日の3日間、12人の議員が43項目について取上げ行いました。
   12日に行った大名の一般質問から1点ご報告します。

【質問項目1】 東海第二発電所の火災発生防止の取組について

(大名質問)  東海第二発電所においては、2022年度に3回、2023年度は最終的に5回火災を発生させています。多くの住民が「なぜ?頻繁に火災なのか」や、「原子力発電所でこの割合で火災が続いていたら、何か重大なことが起きるんではないか」と不安の声が上がっていました。  昨年119日に4回目の火災発生後の1110日、たまりかねてとみられた山田村長は、事業者である日本原電に、火災に関して202212月に続いて2回目の厳重注意を発出しました。2回目の厳重注意は「防火に対する」ということではありますが、「組織風土に問題」という事業所全体に関わる視点で行われたことが、大変重要であったと考えます。

これに対し事業者原電は、今年51日、「火災発生防止の取り組みについて」をまとめ、報告として村長に提出しています。 報告は、村長の厳重注意と昨年1113日の茨城県の厳重注意とに答える内容を、1つの報告書にまとめたものとなっており公開されています。私は、村長の厳重注意の中心点である「組織風土」に対する指摘を念頭に報告を読みましたが、大きく2つの点で、やはり「組織的風土」がもたらしている火災頻発であったと受け止めました。  1つは原電の火災に関する「設備の重要度で切り分ける考え方」、2つは「住民と近接した地域での操業であることへの認識不足」です。 まず、2点お聞きします。  1点は、報告内容についての村長の所感。 2点は、今後村としては、村民の安心・安全確保のため、報告が機能しているか、明らかな改善が認められるかの確認をしていくことが重要と考えますが、今後の対応についてどう考えるか。 


(答弁 村長)  火災発生防止の取組については,事業者から,協力会社の社員に対してもインタビューを実施した上で,発電所のみならず,本店や地域共生部,東海総合研修センターも交えた多角的な検討を行ったとの報告を受けており,防火方針の改正や,公表基準の具体化・明確化により,火災防止に係る意識向上・緊張感の維持を図ることが示されましたので,協力会社を含め,一体的に取り組まれるものと考えておりますし,しっかりと運用されることを期待しております。

この取組については,先月21日に私自身の目で現地確認を行ったところですが,事業者が検討した対策を協力会社も含めてきちんと浸透させることが重要ですので,火災防止対策の徹底やその取組の継続を求めたところであります。 村としては,今後も,立入調査などを通じて事業者の対応状況などについて,適宜,確認してまいりたいと考えております。


(再質問)  只今村長は、「報告内容の運用を期待する」と述べられましたが、期待感だけで良いのか、疑問です。質問の1点は、今回示された「防火方針の改正」や,「公表基準の具体化・明確化」などについて、村として今後、取り組みの進捗を判断するためには、従来との違いをどのように理解されたのか、村長の理解の状況を伺います。 2点目に、私は、組織風土の改善に必要なのは、「全社一体感をもって何をするのか」を明らかにすることだと思います。原電が社内分析をした中から私が先ほど述べた特に2つの点について、原電の対策をどう評価するかお聞きします。

分析の1つは、「一般目線への感度が低く、防火意識をより一層高くする必要性に気づけなかった。消費者とのつながりが薄く一般目線への感度が低いという点は、改善意識が働かない背後要因になっている」という分析に関してです。 私は、正直「やっぱり」と思いましたが、原発の再稼働を住民の理解を得ながらやろうと公言している事業者が、住民目線を理解しようとしていなかったという深刻な事態の改善策について。

分析の2つは、「保全重要度の低い設備に対するリソース不足を前提とした思考停止を背景として、発電所における火災撲滅に向けた取り組みが全社大で進められていなかった」という分析についてです。発電事業者が電気に関する火災を多数発生させていることに対して「恥ずかしい」などの気持ちすら無かったのかと、私は、大変驚きましたが、この点の改善策について。


再答弁 村長)  まず,今回,日本原電から報告を受けた取組は,今後の対応を示したものであり,「防火方針の改正」や「公表基準の見直し」については,事業者の防災委員会で審議を行いながら進めることとされており,現時点では変更されていないことを現地確認の際に聞き取っておりますが ,これらの取組を通じて協力会社社員も含めた意識改革を図り,火災のリスクを低減させようとしている点は,前向きなものであり,理解できるものと考えております。

次に,2点目・3点目は,評価についての御質問ですので,まとめてお答えします。  原子力事業所における火災は,社会的影響が大きいものですので,これまでも原子力事業者に対して,安全文化の醸成とその意識徹底,現場力の強化などを求めてきたところですが,そのことが事業者・協力会社ともに全体に浸透していなかったことは残念でありました。

今回の報告では,事業活動に注力するあまり,自分たちの足元にばかり目線が行ってしまったとの反省から,発電所だけでなく,本社や東海事業本部が関わり,地域目線の共有を図ることとしておりますので,この一体的な取組が事業者の電気火災を含む防火意識を高めるとともに,住民目線への理解を深めるものであると評価をしております。 今後は,速やかに「防火方針の改正」や「公表基準の見直し」を行い,それに基づいて取組の実効性を高めていただきたいと考えております。


(再々質問)  今回の報告については、村による今後の取り組みのチェックが絶対的に必要であるということ、述べておきます。再々質問ですが、東海第二原発は197811月運転開始で、既に45年を経過、施設全体的に老朽化状況にあると言わざるを得ません。 今年2月2日に確認された原子炉建屋2階北西側天井部電線管付近の火災は、1989年以前の作業ミスに関わるものとの事です。 この件に関する安全協定第17条に基づく村への報告は、まだ第1報のみです。詳細報になると思われる第2報がない中で、今回の「火災防止の取り組み報告」書が出されたことになります。 

45年以上も経過した原子力発電所の施設全般を見た場合、こうした火災のほかにも危険にがる箇所がいくつもあるのではないかと思うのは、普通、一般の感覚だと思います。定期検査があると言っても先ほどの電線管付近の検査などは行いません。 どうしても全面的な点検が必要と思いますが、村としてはどう考えるかお聞きします。 そして今回の報告で、この電線管付近の火災への今後の対応はどのように導き出されていると受け止めるかお聞きします。


再々答弁 村民生活部長)  御質問の電線管付近の火災につきましては,過去の作業に起因するものであり,火災防止につきましては,住民目線での取組が展開されるものと考えておりますので,点検の要否やその範囲については事業者が自ら改正する防火方針などに基づき判断されるものと考えております。

従いまして,本件火災に係る今後の対応につきましても,先月報告されました「火災発生防止の取組」を踏まえた上で安全協定に基づく「事故・故障等発生報告書」が提出されると認識しておりますことから,その内容をしっかりと確認してまいりたいと考えおります。


(意見)  安全協定に係る第2報の確認・吟味はもちろんですが、施設全般の総点検をぜひ求めるべきということを改めて述べておきます。

             

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